とみこと育成ねこ

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とみこは庭の花に水をあげていた。それを見て育成ねこも一緒に水をあげていました。

とみこは80歳で独居。育成ねこと暮らしています。育成ねこは何かを育てるのが大好き。とにかく育てたい一心でなんにでも水をかけてしまいます。

とみこが居間で菩薩を彫っていると外から悲鳴が聞こえました。
そのあとピンポーンとチャイムが鳴り、玄関まで行くとなにやら30台女性が傍にベビーカーを置いて怒っています。
とみこが事情を聞くと外を女性がベビーカー押しながら歩いていると育成ねこが突然赤ちゃんに水をかけてきたとのことでした。

「育成ねこは赤ちゃんがかわいくて育てたくなり水をかけてしまったのだと思います」

そう言ってすいませんと謝ると、女性は帰りました。
ふと庭を見ると育成ねこが水をあげています。しかし、蛇口にホースをつなげて水を延々だしてかけ続けています。

「何してんだあんた!」
ビクッとして育成ねこが振り向きました。

「水は栄養だけどね、あげすぎると死んじゃうんだよ!」とみこは怒りながら育成ねこに言いました。
育成ねこはホースを離して逃げていきました。

ただ育てたい一心で育成ねこはやってくれてるからねぇ、、子供がいないとみこにとってもはや育成ねこは大事な息子のような存在でした。生き物の成長を純粋に手伝いたい一心で水をあげるけど、赤ちゃんは水をかけても育たないし、植物は水をあげすぎると死んでしまう。そんな単純なことなんだけど、育成ねこには何度言ってもダメ。
でもそこがまた子供がいないとみこにとっては成長しない永遠のこどもとしてかわいくて仕方なかったのです。

育成ねこはその日戻ってきませんでした。言い過ぎたかね。。心配しながらその日は床につきました。

夜中とみこは何か冷たい感触を感じて目を覚ましました。
そこにはホースを持ってとみこに水をかけ続ける育成ねこがいました。

 

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