電動ひよこ

電動ひよこというフレーズが突然降り注いだ

電動ひよこは当然電気で動く。しかし、尻尾から電線がでており、そこを辿るとコンセントに繋がっている。

ピヨピヨ鳴きながらそのコンセントにつながれて同じ場所で足踏みをしている。

そんな電動ひよこ

餌を与えようとしたけども、常時コンセントに繋がっているその場所からエネルギーを得ている。

たまにお出かけするんだけど、決まってコンセントから半径2mが限界だ。

外の世界を見せてあげたい。そんな一心から一度は屋外自動販売機のコンセントにつなげてあげようかと思った。でもいけない。

犯罪を犯してまで見た空を電動ひよこは喜ばない。

そんな電動ひよこ

5年経ったが成長してる様子はない。黄色い羽根を身に纏い、寒い日も暑い日もピヨピヨ鳴きながら同じ場所で足踏みをしている。

知り合いに打ち明けて見た。

そんなに空を見せてあげたいなら、電池式にすればいいじゃない?と知り合いは言ってくれた。

自分にはそんな技術がないから、そのまた知り合いに頼んでくれるとのこと。

それから82時間がたった。知り合いの知り合いが来てくれて言った。

「うん、私ならできますよ」

その言葉を信じてお願いした。

電動ひよこはどこか悲しそうにピヨピヨ鳴いている。一旦コンセントから抜いた時、どこか寂しそうだった。

隣の部屋で電池式に改造してくれている間、私は考えていた。

どこに行こうか?電池を担いでどこでもいける。電池がなくなってもYAMADAでかえる。YAMADAがなくてもIKEAで買える。IKEAがなくてもコンビニで買える。

堪らなくなった。今まで私は何をしていたんだろう。電池式にすればもっと早く外の世界を見せてあげられていたのに。

泪がこみ上げて来たが、知り合いの知り合いが部屋から出て来たのでなんとか我慢した。

「できました」

そう言って知り合いの知り合いはわたしに7200円請求してきたので小銭がたくさん入ったビニール袋で後頭部を一思いに殴りつけました。

さっそく電動ひよこを手に取りました。

電動ひよこは生まれ変わったようです。まるでミニ四駆のようにタイヤとモーターがついています。

さっそく近くの公園まで連れて行きました。そして尻尾のあたりにONのスイッチがあったので、さっそくONにしてみました。

するとタイヤがキュルキュルと回転して電動ひよこはすごいスピードで走り去って行きました。

そんな電動ひよこのお話でした。

 

 


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